「お菓子の家」に憧れを抱いた人は少なくないでしょう。
しかし、一面がお菓子のような光景であれば、現実に目にすることができるのです。
今回は、名前だけ聞けば甘いお菓子を想像するであろう「チョコレートヒルズ」を紹介します。
チョコレートヒルズとは?
チョコレートヒルズは、フィリピンの「ボホール島」という場所に存在する、大理石でできた大小1200個以上の山々です。
ボホール島は、フィリピンのリゾート地であるセブ島から高速船で2時間ほどの場所に存在します。日本からはセブ島への直行便が出ていますので、セブ島を拠点とした日帰りのツアーに参加することも可能です。
山の大きさは30m~50mほどで、どちらかといえば「小山」と呼ぶにふさわしい大きさです。この山がなぜチョコレートと表現されるかといえば、その「色」が由来となります。
この地方は4月~6月が乾季となり、植物が枯れてしまいます。チョコレートヒルズの山々の植物も枯れてしまい、茶色く染まります。
一面の山々が全て茶色に染まるため、チョコレートヒルズの名付けられているのです。ちなみに、乾季以外の季節は緑の植物が生い茂っているため、「ミントチョコ」「抹茶チョコ」と表現されることもあるそうです。
見る位置によっては地平線の向こうまで小山が連なって見えるため、まるでおとぎ話のような、これが現実ではないと思えるような景観を楽しむことができます。
観光地
2014年の8月、「チョコレート・ヒルズ・アドベンチャーパーク」として観光地化されています。トレイルや吊り橋による空中散歩を楽しむことができ、展望台からチョコレートヒルズの山々を一望することもできます。
高所が得意という人には「バイク・ジップ」というアトラクションも用意されています。日本ではあまり見ないものですが、ワイヤーに取り付けられた自転車をこぎ、空中を自転車で移動することができるのです。
さながら、「ET」の名シーンを再現するかのようですね。施設内にはショップやレストランなども有り、快適な時間を過ごすことができます。
チョコレートヒルズの言い伝え
このチョコレートヒルズは、地質学的には改訂の隆起と雨の侵食によって構成された地形であるとされています。
実際、周辺には貝殻が散在し、ここがかつては改訂であったことを証明しています。
しかし、1200個以上もの小山を構成した具体的なメカニズムについては未だ解明されておらず、謎を残しています。
この地形については、靴かの言い伝えが残されています。一つは、二人の巨人がこの地で喧嘩をし、その際に投げ合った無数の石が在外となっているという話。
もう一つはこの島の住人が亡き恋人の死を悲しんで流した涙が固まり、無数の小山を構成したという話です。
どちらの話も空想の域を出ないものの、科学的な解明がなされていない現状においては、そういった話を信じてみるのも一興でしょうか。