世界中には、人工物としては再現することが難しく、かつ人工物では再現できない美しい景観を持つ土地があります。
様々ないわれがあり、景色の美しさだけでなく、パワースポットとして大きな力を持つ土地もあります。今回はそんなパワースポットの一つ「黄龍」について紹介します。
黄龍とは?
黄龍(黄龍風景区)は、中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県にある景勝地です。ユネスコの世界遺産(自然遺産)にも登録されており、パンダ(ジャイアントパンダ)やキンシコウの生息地でもあります。
2000年にはユネスコの生物圏保護区に指定されています。また、中国で唯一、極めて良好な状態で残っている高原湿地帯であるとも言われています。
四川省の省都である「成都」から北に約230km離れており、岷山山脈(みんざんさんみゃく)の南側に位置しています。
どんな土地?
黄龍は岷山山脈の一部である玉翠山の山頂から北に向かって伸びている、全長約7.5kmの峡谷です。
世界有数のカルスト地形でもあり、隆起をした岩(石灰岩)の層が氷河の侵食を受けて大きな峡谷になり、その谷間に石灰成分を豊富に含んだ雨水が流れ続けた結果、石灰華の沈殿したコバルトブルーの石灰華段を形成しました。
また同時に、黄金色に輝く石灰華の層や石灰華の滝や谷が形成されました。その黄色を帯びた石灰華が連なっている様子は雪を頂いた山脈を昇っていく黄色い龍の姿に例えられたことで黄龍と名付けられました。
また、美しい棚田が龍の鱗のようにも見えます。中国の人が、「一生に一度は訪れたい」としているパワースポットでもあります。高山湖が114個、泉が47個、滝が17個あるとされています。黄龍の棚田の中は基本的にコバルトブルーに見えますが、見る場所や時間によっては水面が緑や黄色、青や白、黒にも変化することがあります。
また、季節によっては紅葉によって赤に見えることもあります。この地には「黄龍寺」があり、その真下にある黄龍洞の水は「天がさずけた神の水」であるとされ、どんな病気でも治すという言い伝えが残されています。
黄龍は水のエネルギーだけでなく、金のエネルギーも司る神であり、浄化や癒しの効果だけでなく、妖精や神龍といった不思議なパワーが身につくと言われています。
黄龍へのアクセス
黄龍の周辺には路線バスは運行されていません。基本的に九寨黄龍空港や九寨溝からバスやタクシーを利用して訪れることになります。
エアポートバスや観光バスは1日の便数が限られているので注意が必要です。
まとめ
黄龍は中国にある景勝地で、石灰岩の隆起と氷河の侵食によって形成された峡谷です。世界遺産にも登録されています。
石灰華の沈殿したコバルトブルーの水は見る場所や時間、季節によってその色を変化させます。
水のエネルギーだけでなく、金のエネルギーも宿っているとされています。周辺からのエアポートバスや観光バス、タクシーなどを利用して訪れることができます。