世界中には、神秘的な言い伝えのあるパワースポットが数多く存在します。その中には、特定の運を手に入れるという目に見えないものではなく、実際に分かりやすい恩恵を受けることができる場所も多数存在しています。
今回は、そんなパワー史ポットの一つである「ルルドの泉」について紹介します。
ルルドの泉とは?
ルルドの泉は、スペインとフランスとの国境地帯にそびえるピレネー山脈のふもとにある「ルルド」という小さな町にある泉です。
聖母マリアの出現した地として知られ、カトリック教会の巡礼地として数えられています。
ルルドの泉の伝説
ルルドの泉には、カトリック教会において重要な意味を持つ伝説が語り継がれています。1858年、この地の少女が町の郊外において「ある婦人」の姿を目撃したことが始まりです。
ある日、その婦人が「この地に聖堂を建てなさい」と言ってきたことを町の大人たちに話すと、町の新婦からその女性の名前を聞いてくるように命じます。
その結果、その婦人が「聖母マリア」であることが判明します。最初は小さな聖堂が建てられましたが、その後にカトリック教会の巡礼者で賑わう大聖堂へと変化していきます。
その少女は、ある日聖母から「泉に行って水を飲み、顔を洗いなさい」というお告げを聞きます。その場所には泥水しか湧き出ていませんでしたが、次第に水は綺麗になり、最終的には飲めるようになりました。
これがルルドの泉の始まりです。以降、ルルドの泉は数多くの奇跡を起こすに至り、今日までその奇跡は信じ続けられています。
ルルドの泉の起こす奇跡
ルルドの泉が有名になった奇跡は、「難病をも治す力がある」ということです。どのような医者も治すことができなかったような難病でも、たちどころに治してしまったということから、ルルドの泉の名前は各地に広まっていきます。
その結果、毎年500万人の人々が、ルルドの泉の奇跡の恩恵を受けようと来訪しています(1日あたり1万人以上の人々が来訪している計算になります)。
そして、1860年頃から数えて今までに6700人にも上る人たちが、ルルドの泉で病気が治ったという申告をしています。ただし、このすべての人がルルドの泉による奇跡で回復したとは認められていません。
それは、「ルルド聖地当局」による厳しい基準があるからです。奇跡と断じるためには、科学的・医学的に見て治療不可能な難病が突然に完治して再発することなく、それを医学的に見て説明できないという基準に加えて、治癒した人が模範的な信仰者であることが条件とされています。
それを満たした人は世界中でわずか68件にしかなっていません。また、奇跡ではないにしても、説明不可能な治癒としては2500件が数えられているので、結局のところ、申告した人の半数未満しか治癒の恩恵を受けていないことになっています。
最近では、最新の医療技術を導入してまで診断を行っており、より厳しい基準が設けられています。
まとめ
ルルドの泉は、聖母マリアが出現したとされる、カトリックの巡礼地にある泉です。難病をも治す力があるとされていますが、奇跡と判断されたのは僅かな数に限られています。