世の中には、古くに作られて、未だにそのすべてを解明しきれていない遺跡などが数多く存在しています。
そうした場所は、古の叡智に触れながら、特殊な力を感じることもできるでしょう。今回は、そんな謎を多く残す遺跡「マチュピチュ」について紹介します。
マチュピチュとは?
「マチュピチュ」とは、ペルーのウンバンバ谷に沿った山の尾根に存在している、15世紀のインカ帝国の遺跡です。アンデス文明は文字を持っていなかったため、この遺跡がどういった目的で作られてかについては詳細な資料が存在しておらず、判明していません。
「空中都市」の名前で知られるマチュピチュですが、本来は遺跡の名前ではなく、遺跡のある山の名前(ケチュア語で「老いた峰」を表す)から取られています。
ペルーにはこの他にも世界遺産として登録されたものがありますが、マチュピチュは「クスコ」とともに最初に登録された世界遺産です。
謎多き古代の遺跡
マチュピチュは1911年に発見されてから今までに100年以上の月日が流れています。その間にも数多くの研究がなされましたが、マチュピチュに関しては未だに多くの謎が残されています。
その理由としては、前述のとおりマチュピチュはアンデス文明に属する遺跡ですが、当時のアンデス文明には文字が存在していなかったため、文献などの資料が残されていないのです。なので、当時の文字を解読して意味を調べるということができないのです。
なので、「そもそも何故マチュピチュ遺跡は作られたのか」という点から、推測のいきを出ない研究結果しか出ていないのです。その研究においても、新しい研究結果が古い研究結果を覆すという事態が数多く繰り広げられています。
例えば「出土した骨は大半が女性のものであった」という研究結果も、後年の研究では「骨の男女比は同じであった」という結果が出ています。また、スペイン人に対しての最後の砦として扱われてきたものの、出土した骨には戦いの跡が残されていなかったこと、骨の損傷はトウモロコシを食べてたことによるものなど平和な暮らしをしていたという研究結果が出ています。
更に、遺跡に見られる「巨石文明」に関して、各地では巨石を運んだ技術や方法について解明が進んでいる中、マチュピチュの場合は傾斜路を作る余地がないことなどから未だに謎のままになっています。
このように、マチュピチュにはいまだに多くの謎が残されており、当時の生活や遺跡の起こりなどについて詳しく解明されるのにはまだ時間がかかると考えられます。
マチュピチュへのアクセス
マチュピチュには、主に鉄道とバスを用いて行くことができます。
鉄道には3種類あり、豪華な「ハイラム・ビンガム(マチュピチュ発見者の名前が付けられている)」、大きな窓で景色を楽しめる「ビスタドーム」、シンプルな作りの「バックパッカー」があります。鉄道で約2時間、駅からはバスで約30分ほどで到着します。
まとめ
マチュピチュはペルーにあるインカ帝国の遺跡の一つです。世界遺産の一つとして登録されています。
マチュピチュの名前は遺跡の建っている山の名前から来ています。いまだに多くの謎が残されている遺跡です。鉄道とバスを使って行くことができます。