占いの中には、日本でポピュラーなものであったり、そうでないものもあります。
しかしながら、数多くの占いについての知識を深めていくことは決して悪いことではなく、その中には自分にとって最適と言えるものもあることでしょう。そこで今回は「紫微斗数(しびとすう)」について紹介します。
紫微斗数(しびとすう)とは?
「紫微斗数」は、中国の唐末から宋の時代にかけて、有名な仙人である「陳希夷」が理論の構築を行ったと伝承される占いの一種です。
名前の由来は、北極星(紫微星)を主とする星々から運命(数)を量る升(斗)から来ています。日本ではあまり馴染みのない占いですが、発祥である中国や台湾では比較的ポピュラーな占いです。「四柱推命」と併用されることもあります。
紫微斗数の概要
紫微斗数は、太陰太陽暦を元にした占いです。主に占う対象の生年月日と生まれた時間を元にして、個人の持つ特性や運勢の巡りを占います。
いわゆる「命占術」の一種です。配置こそ異なるものの、西洋占星術である「ハウス」と同じ概念の十二宮に、暦から計算される星を配し、その位置関係から事象を占います。ただし、星の配置においては実際の天体の位置については考慮せず、星については重要度を基準とした分類がなされています。
言い換えれば、重要度の高い星のほとんどが実際に実在する天体に起源を持っていると考えて問題なく、実在の天体と同じ名称を持ちます。
紫微斗数と「封神演義」の関連性について
紫微斗数で使用される星の特徴を表すのに「商周革命」で活躍する人物を使用する流派があります。
その関係で紫微斗数と「封神演義」に何かしらの関連があるという説が唱えられていますが、「紫微斗数全書」には封神演義との関連を推測させるような記述は存在していません。全く別の存在であると考えて良いでしょう。
特に重視される「北斗七星」と「南斗六星」
紫微斗数においては、特に「北斗七星」と「南斗六星」が重要視されています。特に重要視されている「甲級星」の大多数は、この2つの星座に起源を持っています。
紫微斗数で用いられる甲級星と実際の星の対応については以下のようになります。
紫微垣
北極星・・・紫微
北斗七星
大熊座α星・・・貪狼
大熊座β星・・・巨門
大熊座γ星・・・禄存
大熊座δ星・・・文曲
大熊座ε星・・・廉貞
大熊座ζ星・・・武曲
大熊座η星・・・破軍
南斗六星
射手座ζ星・・・天府
射手座τ星・・・天梁
射手座σ星・・・天機
射手座φ星・・・天同
射手座λ星・・・天相
射手座μ星・・・七殺
中天
太陽・・・太陽
太陰・・・太陰
ただし、この中で「禄存」と「文曲」の2つの星は、甲級星の中でも他と異なり「補星」となっています。なので、紫微斗数では上記16星からこの2つを除いた甲級主星14星が最も重要な働きをします。
まとめ
紫微斗数は唐末~宋の時代に陳希夷が創始したとされる占いで、中国や台湾では有名ですが日本ではあまり馴染みがありません。
太陰太陽暦を元にした占いで、十二宮に星を配置して吉凶を占います。特に北斗七星と南斗六星が重要視されており、それらから一部を除き北極星と太陽太陰を加えた14の星が最重要視されます。