「星占い」という言葉は、小学校のあたりから耳にした経験があるのではないかと思います。
夜空に光る星を元に占いをするという、なんともロマンチックな響きに夢中になった女子も数多くいるのではないかと思います。
しかし、占いの代表的なこれは、実は古い歴史があるのです。
占星術とは?
「占星術」とは、太陽系内に存在する地球をはじめとした惑星、そして月などの衛星(他の惑星にも月のような衛星があるものもあります)、小惑星や太陽そのものなど、太陽系に存在する星の動きと、その位置を、人間や社会のあり方と関連付けして物事を占う技術・占術の事を指します。
別名「占星学」とも言い、古代バビロニアを起源としています。
占星術と聞くと西洋占術のイメージが近いですが、占星術はヨーロッパで発展を遂げた「西洋占星術」と、中国を代表とする東アジア地域で発展を遂げてきた「東洋占星術」の2つの種類に分類する事ができます。
占星術と天文学
占星術の歴史は非常に古く、古代に非常に栄えたバビロニアで行われていた天体観測が起源です。古代バビロニアでは天の星々と神々を結びつけて考えており、星を観測することで地上での出来事の全長を示すという考え方も誕生しました。
古代バビロニアでは大規模な天体観測が行われており、それがギリシアやインド、アラブやヨーロッパ、中国に伝わったとされています。
これらの占星術は主に国家や王家といったものたちの吉凶判断の方法として用いられていました。バビロニア占星術が紀元前3世紀ころにギリシアに伝わり、それが故人の運勢を占う「ホロスコープ占星術」へと発展しました。
バビロニアで行われていた占星術は専ら星に当てはめた象徴の意味合いを読み取るに過ぎず、対象も主に国家や王家といった大規模なものに過ぎませんでした。
ギリシアではヘレニズム文化の発展に伴いホロスコープを用いた本格的な占星術を開発し、出生時における星の位置から個人の星位図をトレースする試みが普及しました。
これが西洋占星術の礎となりました。
各地の占星術の変遷
占星術は、古代バビロニアを起点として各地に広まりました。インドでは独自に「ナクシャトラ(27もしくは28の星宿)」を用いた「インド占星術」に発展しました。
これは、白道上の月の位置に着目した方法で、天の黄道を27分割した占いの方法です。後にヘレニズム時代にホロスコープ式の占星術を取り入れ、現在ではナクシャトラに黄道十二宮を併用した形になりました。
ホロスコープを用いた占星術であるため、体系的には西洋占星術に分類されます。仏教にも簡略化して取り入れられています。
古代中国では、古代バビロニアと同様に天体観測の域を出ないものでした。しかし、バビロニアでの占星術とは異なり、天体の配置ではなく、日食や月食、流星の出現などに注目し、これらを「天が与える警告である」と考えていました。
現代ではこれを「天変占星術」と呼ぶ人もいます。中国には、インドから仏教の一部となった簡略化されたインド占星術も伝わっています。
このように、占星術はその土地の文化やその変遷、宗教や学問と関連して様々な形式へと変化していきました。