占いには道具を用いるもの、専門知識を必要とするものなど、様々な属性が存在しています。
日常的に占いを導入しようとする場合、こうした数多くの占いの中から、自分に適したものを選択する必要があります。そこで今回は「スクライング」について紹介します。
スクライングとは?
スクライングとは、何かしらの物体や物理的な現象を見つめることによって、目に入った物理的な光に対応しない視覚的なイメージや幻視を得る方法の総称です。
獲得したイメージから、占う人の悩みや探しものなどの情報を得、それを相手に伝える方法です。映しだされる映像は今現在の時間軸だけでなく、過去や未来の映像を映し出すことも可能です。
一般的に水晶球を用いるため、「水晶占い」の名称で知られていることが多いです。水晶球を用いるスクライングの場合、「クリスタルゲイジング」「カトプトロマンシー」と呼ばれることもあります。
スクライングの歴史
スクライングの起こりは、16世紀のヨーロッパです。
当時のドイツにおいて、一人の僧侶が水晶球を用いて財宝の在処を導き出したことが始まりで、その後にヨーロッパ全土に普及するようになります。
17世紀にはイギリスでブームを起こしたという記録も残されています。日本では奈良時代に水晶球を用いた占いをしていたという記録が残っていますが、これがスクライングかどうかについては定かではありません。
スクライングの方法
スクライングにおいては、水晶球などを用いて得た情報を元に占いを行います。そのイメージについては主に2種類の方法があります。
ひとつは映像を浮かび上がらせる方法、もうひとつは確かなイメージではなく、記号や暗号を浮かび上がらせる方法です。前者の場合はそれを相手に伝えることでそれが結果になったり、映像から導き出される情報を相手に伝える方法もあります。後者の場合、その記号や暗号が何を表しているかを読み取る能力が必要です。
スクライングに用いる道具
スクライングにおいて用いられる道具は、一般的には「水晶球」です。
しかし、水晶球でなくてもスクライングは可能なのです。その場合は、主に「光を反射させる物」が用いられます。
例えば「水」などでもスクライングは可能です。また、球体ではないガラスを用いたり、グラスやコップのような道具でも可能です。現代魔術にいては、円形のガラスの表面を黒く塗った「スクライング・ミラー」を用いる方法もあります。
まとめ
スクライングは水晶球などを用いて得たイメージによって占う方法です。16世紀のヨーロッパで起こり、イギリスでブームを起こしたこともあります。
日本では奈良時代に水晶球を用いた占いの記録が残っています。明確なイメージの他にも記号や暗号を浮かび上がらせることもあります。
水晶球を用いるのが一般的ですが、ガラスや水、黒く塗ったガラスを用いる方法もあり、基本的に光を反射させる物を用います。